2021年10月10日日曜日

新作です「朝霧の幻」

新作のブローチのご紹介です。

「朝霧の幻」


――歴史ある瀟洒な修道院の庭の片隅に咲く蔓薔薇は、今やこの庭にしか咲かない忘れ去られた品種。
遠い昔に植えられた花の名前を憶えている人はすでにない。
つやつやした葉を這わせ、静かに花の季節を待つ薔薇にいつしか聖霊が降り立った。
迎える花の季節、その姿とかぐわしき香りをもって人々を癒すために。
朝霧の中で幻のように開く暁色の花びらには朝露が結ばれる。
行き交う人々の思いに心を寄せ続け、哀憐の涙を人知れず浮かべるように。
朝露の放つ光は目にした人の苦しみを身に負っては、その心に穏やかな幸せを満たしつつ消え去っていく。
今再び、歩み続けられるように――


バラの花とグリーン系のガラスパールのリースブローチです。


バラの花びらに彩りを添えるのは、スワロフスキークリスタルの「ダスティピンクディライト」です。
水彩画のように点々と散らしました。
落ち着いたくすみピンクの上に透明なガラスが重なり、さらに上からイエローやブルーの煌めきが浮かぶ加工がされています。
全体としてはオレンジ寄りのピンクの上に時々ブルーが眩しい色合いです。


グリーン系パールは歪みのない球形が美しいスワロフスキークリスタルパールの「スカラベグリーン」と「イラデサントグリーン」の2種類を使いました。
色とサイズをグラデーションさせるように配置しました。
明るさや光の差し具合でゴールドやブラウン、パープル寄りまで色が変化して見えます。
グリーンは自然光で、ゴールドは室内灯でご覧いただきやすいかもしれません。

実はスワロフスキークリスタルは、材料としての市場への提供がすでに終了されています。
スワロフスキー社として世に放たれる最後の綺羅星の瞬きを集めました。
今作のブローチのように贅沢な使い方でのデザインをご用意できる機会は今後お作り出来るかが見通せません。


葉から零れ落ちる煌めきは、チェコ製のマシンカットドロップです。
マシンカットといえばスワロフスキーが有名ですが、こちらも遜色ない美しさです。
アクアマリンブルーにセピアカラーのコーティングが施された深みのある色合いを、ほかに超えるものがない相性として選びました。
チェコビーズは同じ色がその時々にしか手に入らないことが多く、このビーズも数限られたものです。


今のうちのデザインですので、お気に召していただけた方にはぜひお早めにご検討いただけますようお願いいたします。
各店で発売中です。


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