「落雁美人(らくがんびじん)」
中華かんざしブローチシリーズの第5弾です^^
今回は中国四大美人から、落雁美人と呼ばれる王昭君(おうしょうくん)を題材に選びました。
王昭君は漢の後宮から異国の匈奴(きょうど)へ嫁がされた悲劇の女性です。
漢の後宮にあるときには数多の后たちに埋もれて、全く皇帝から顧みられることがありませんでした。
そして匈奴の王に后として下賜する女性を選ぶ際には、選考のための肖像画を描く画家に賄賂を渡さなかったために醜く描かれてしまい、匈奴へ送られることが決まってしまったそうです。
旅立つ前の謁見で、初めて王昭君を見た皇帝は彼女の美貌に驚かされた。。。のだとか。
旅の途中で、故郷を思って彼女がかき鳴らした琵琶の音色があまりに悲しく、漢に向かって空を渡る雁が落ちて来るほどだった。。。
というたとえが「落雁」の由来です。
后としてとはいえ全く文化慣習の違う国、しかも当時の漢王朝に蛮族とみなされていた国に渡ったことで、生涯にわたって大小さまざまな苦労を重ねたことは想像に難くありません。
中国四大美人を題材にしたものには、それぞれの呼び名にちなむモチーフをどこかに入れていこうと思っています^^
落雁ということから今回は鳥の羽根のメタルパーツを下げました。
悲劇の女性ということから全体の色味はシルバーカラーで華やかさを抑えています。
彩りはブルーを基調に、旅の空の青さ、悲しみと、賄賂を渡すような不正をはたらかなかった人柄の清さを表しました。
羽根モチーフの上の花模様が可憐なビーズは、中国らしい七宝ビーズです。
端正な形状のスワロフスキークリスタルは、ラピスラズリカラーのパールと、ライトターコイズカラーのクリスタルを花の中央にあしらいました。
色合い・形様々なチェコビーズも、鮮やかな透明のカプリブルー、柔らかな不透明のブルー、扇のモチーフに下げた涙型を平たくした形のコバルトブルー。。。と、様々に散らしました。
それぞれに個性を持つガラス素材による青の共演をお楽しみください♪
各店で販売中です。ぜひご覧ください^^
余談です^^
落雁美人には王昭君の代わりに卓文君という女性を数える場合もあるようです。
「閉月美人」の時には両方の人物のイメージを一作にまとめましたが(大きく「三国志」繋がり)、今回はキャラクターが違いすぎて!断念いたしました^^;
計画中ではありますが。。。完成はまだ遠そうです。
羞花美人は「美女」として非常に名高い人物なので、大変なプレッシャーを感じています(大げさ?)。
それはもう。。。たとえ他の3人を題材にしたものは見ていただけなくとも、この人であれば見ていただけるだろうという人物なので、失敗は許されないな!と思っています^^;
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